自由について少しだけ考えさせられた話

8/30にダイアログ・イン・ザ・ダークにいってきました。

ダイアログ・イン・ザ・ダークとは、
ダイアログ・イン・ザ・ダーク

>>暗闇の中の対話。
鳥のさえずり、遠くのせせらぎ、土の匂い、森の体温。水の質感。
足元の葉と葉のこすれる枯れた音、その葉を踏みつぶす感触。
仲間の声、乾杯のグラスの音。
暗闇のあたたかさ。

ダイアログ・イン・ザ・ダークは、
暗闇のソーシャルエンターテインメントです。

参加者は完全に光を遮断した空間の中へ、グループを組んで入り、
暗闇のエキスパートであるアテンド(視覚障害者)のサポートのもと、中を探検し、様々なシーンを体験します。
その過程で視覚以外の様々な感覚の可能性と心地よさに気づき、
そしてコミュニケーションの大切さ、人のあたたかさを思い出します。<<
〈公式ホームページより〉

実際に暗闇の中に放り出されると、はじめは動くことが怖くて仕方なかったです。
視覚に頼っていた身体が、視覚を塞がれることでほかの感覚を研ぎ澄ませていく感覚がリアルで感じられます。
例えば、音や声が鮮明に聞こえるようになったり、地面の感触や体温にたいして敏感になっていく感覚がわかります。
こうした、ある感覚を遮断したときに他の器官へ感覚が移行していくっていうのは面白い体験です。


暗闇の中では、「アテンド」と呼ばれる視覚障害者の方がグループに一人、案内人として付き添います。
すべての視覚障害者が暗闇に慣れているわけではないでしょうが、ダイアログの中ではアテンド役の人のほうがぼくらよりもより自由です。
そこでは、彼らの日常にぼくらが入り込むわけですから、暗闇という条件だけで自由は逆転してしまいます。あらゆる価値観や自由なんて、簡単に転換してしまうものだと実感しました。ここらへんは震災での体験と似ています。


最後は、環境による制限が自由を生み出すことを実感しました。
目の見えない中でこそ、自由なコミュニケーションが生まれます。
目の見えない中で頭の中のイメージが開放され、自由になり、声に出さないと伝わらないことを声に出します。
普段イメージできない相手の動きや位置、そして相手の気持ちをイメージできる暗闇は、とても自由な空間だったと思います。あの暗闇にさえ自由があるということが、自由についての考え方を変えてくれると思います。

自分の環境に自由が感じられなくなっている人に、おススメです(もちろん自由に生きているという人にも!)

※この記事は19歳の頃の自分に向けて書いてあります